JIS配列、親指シフト、ゲーム専用、自作キット、PCのキーボード環境を考える。
富士通の「親指シフト」配列のキーボードの販売が終了しました
親指シフト配列のキーボードは、富士通のワードプロセッサ「OASYS 100」で初めて世に送り出されました。
「OASYS 100」は、パソコンが普及するまでの黎明期にオフィスや、職業作家に愛用されたワードプロセッサです。
親指でタイプできる位置にシフトキーを配置し、日本語入力に特化した仕様が特長でした。
タイプライター文化のない日本において、ワードプロセッサやパソコンが一般化するには、1byte文字である欧文と違い、2byte文字である日本語をキー入力から変換して表示するというプロセスを追加で処理しなくてはなりません。
変換するという機能は、現在ではFEPの進化とCPUの処理能力のアップにより、ストレスを感じないレベルになりました。
しかしキー入力であるタイピングは、入力デバイスであるキーボードと人間のインターフェイスという極めてアナログな部分です。
「タイピングが早い、タッチタイピングをマスターしている。」というスキルを持っていても、JIS配列キーボードでローマ字入力の場合、キータッチの回数は、かな入力の約2倍になります。
それでも多くの人には、「押すキーの数が多いというデメリット」よりも「覚えるキーの数が少ないというメリット」いわゆる入門時のハードルの低さが支持されているようです。
自分だけの究極のキーボード
プロ用に視点を変えると、速記者や字幕原稿制作者用に「ステノワード」という特殊なキーボードがあります。
しかし技術の習得やハードの入手など、超えるハードルが高すぎます。
そのため親指シフトを利用した、かな入力が現実的な選択肢だったのです。
外部リンク:https://lifelikewriter.com/stenoword/
海外では、キートップだけカスタマイズしたり、左右独立型のキーボードがキット販売されていたりします。
日本でも海外からの通信販売だけでなく、手を触れながら試すことのできる実店舗を持つキーボード専門店が秋葉原にできたことがが、お昼のテレビ番組でとりあげられていました。
タッチが試せるキースイッチや、あの色のあのサイズのキートップ、設計図やファームウエアをダウンロードして自分だけの究極のキーボードを制作できるスペースです。
外部リンク:https://yushakobo.jp/
ゲーマーの中にもゲーム専用キーボードや、赤軸仕様のキーボードなどメカニカルな部分にこだわりを持っている人もいます。
PC用ではなくゲーム機用のコントローラーを使用するスタイルも多数派です。
キー入力デバイスとしての効率だけを考えると、スマホなどで一般化しているフリック入力や、音声認識入力も、Ai予測の進歩により有力な選択肢になったのかもしれません。